犬のトレーニングアプリの企画・開発
ソプラ銀座株式会社
はじまり ― 「ペット可が当たり前の社会」を目指して
「日本中のワンちゃんが、正しいしつけを受けて幸せに暮らせる社会をつくりたい」
この一言から、プロジェクトは始まりました。
ソプラ銀座株式会社は、全国でペットサロンや犬の幼稚園を展開しながら、長年にわたり「犬と人が共に暮らすための教育」の重要性を発信してきた企業です。
その想いを全国に届けるために生まれたのが、はじめてワンちゃんを迎える人のためのしつけアプリ『パピトレ』。
NUJPは、この構想段階から伴走し、
「社会の理想」×「現場のリアル」×「デジタルの体験価値」を結びつける総合プロデュースを担いました。
企画設計 ― 想いを体験に変えるためのシナリオ設計
最初のステップは、しつけに悩む飼い主やトレーナーへのインタビュー。
現場の声を徹底的に聞き込み、「どんな時に挫折するのか」「何が行動を支えるのか」を抽出しました。
そこから導き出したのは、「学ぶアプリではなく、共に成長するアプリ」という方向性。
UX/UI設計に入る前に、アプリ体験全体を“感情の流れ”として再構成しました。
Excel上で秒単位のユーザー動線を描き、
「この瞬間に犬が反応する」「この音で飼い主が安心する」など、心理的リズムまでチームで検証。
その流れをもとに、映像のシナリオやカット割りまでを統合的にデザインしました。
撮影現場では、トレーナー佐野氏が実際に保護犬をトレーニングする姿を撮影。
自然な失敗と成長のプロセスをリアルに映し出すため、カメラワークやナレーションのトーンにも細かな工夫を凝らしました。
事業デザイン ― 持続可能な「しつけ文化」の仕組みを構築
アプリの構造を定義する中で、NUJPはビジネスモデルの設計にも深く関与しました。
無料で70本以上の動画を視聴可能としながら、
チャット機能を通じてトレーナー・獣医師・栄養士と直接相談できる仕組みを導入。
この“ハイブリッドモデル”は、
「誰でも気軽に学べる開放性」と「専門家と繋がる安心感」を両立させています。
さらに、地域イベントやクーポン配信など、
オンラインとオフラインを繋ぐ仕組みを組み込み、
アプリの先に、リアルな共育コミュニティが広がる構造を描きました。
開発と検証 ― 現場と一体で磨き上げたアプリ体験
開発はアジャイル手法で進行。
デザイナー、エンジニア、映像チーム、マーケティング担当が垣根を越えて協働しました。
ユーザーテストを繰り返し、ボタンの反応速度やUIアニメーションの呼吸感まで微調整。
「動画で見て、すぐ実践し、すぐ成果が感じられる」
このシンプルな体験をどこまで気持ちよく設計できるかにこだわりました。
リリース ― アプリから文化へ
2023年9月、アプリ「パピトレ」は正式リリース。
リリース直後からユーザーからの反響が相次ぎ、
Apple Storeで4.0以上の評価を獲得しました。
「毎日のトレーニングが楽しくなった」
「犬と自分の関係が変わった」
そんな声がSNSで広がり、アプリは「しつけツール」から「関係を育てる体験」へと進化していきました。
今では、地域イベントや保護犬・保護猫の活動とも連携し、
「犬と人が共に暮らす社会をつくる」という原点を広げ続けています。
まとめ
パピトレの開発は、単なるアプリ制作ではなく、
「社会を変える仕組み」をデザインする実験でもありました。
UX設計、シナリオ制作、動画演出、価格設計、機能定義——
そのすべてを一つのストーリーとして紡ぐことで、
「行動を変えるデザイン」から「文化を変えるデザイン」へ。
私たちはこれからも、
テクノロジーを“人と社会をつなぐ物語”として形にしていきます。